2010年04月21日

再度、『51%理論』を考える


 たまに、『51%理論』にアクセスがある。興味ある人がいるのですね。不思議な感じもしますが。

 『51%理論』は荻村伊智朗さんが1950年代に考案し実行した卓球理論です。一言でいうと戦略は「スピードアップ」、戦術は「速攻」です。この理論は、現代の私にとってレトロモダンという感じがします。


 なぜレトロモダンだというと、当時のモダン(最先端)ということです。しかし、懐かしむだけではもったいないです。重要なことは「コントロール」から「スピード」へパラダイムシフト(構造的転換)がなされたということです。

 また、レトロモダンは当時の取り巻く環境を考慮に入れないと本来の意味をなくします。
 当時のヨーロッパの状況は、シェークハンドラケットと一枚ラバーが主流でコントロールの時代。攻撃は上半身打法やフリック打法で、防御はカット打法による鉄壁な守り。攻撃はチャンスボールがくるまで粘る戦法が多く、どうしても1ポイントを獲得するために時間がかかっていた。姿勢は背筋がピンと伸びた社交ダンスのよなスタイルでした。

 道具のラバーに関していうと、ヨーロッパは一枚ラバー使用の完成期で、日本は多様なラバー使用の過渡期だったようです。

 こういう取り巻く環境の中で考案されたのが、
荻村伊智朗さんによる『51%理論』です。

 戦略は、当時のヨーロッパのカットマンによる鉄壁な守りを打ち破るためには、後発で「コントロール」を主体としても難しく、そのために考え出された方向性が「スピードアップ」でした。

 戦術は、「スピードアップ」を実現するために、「速攻」の戦法が考え出されました。「速攻」とはより積極的にチャンスをつくりだし、すかさず攻撃することです。そして、得点獲得能力を最大化するために、ペンホルダーのラケットと一枚ラバー以外の新開発されたラバーを使用し、全身打法によるスマッシュの技術が開発されることになります。
 同時に、戦術が効率化されることによって、試合時間の短縮や体力温存化も図られました。

 再度、『51%理論』を考えてみました。私は当時の環境制約の中で考えられたアイディアに魅力以上のものを感じます。おそらくこの『51%理論』の名称を知らなくても、卓球戦略・戦術の常識や意識の根底に流れていると思います。

 荻村伊智朗さんの教えには、どんな環境制約があってもそのことを逆にチャンスと捉え、一歩先を思考し実践するという、逞しい考え方があるのだと思います。
 
ラベル:51%理論
posted by トモ兄 at 14:15| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 卓球ヘボコーチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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