2012年06月20日

水谷隼の優勝で思うこと(パート3)_2


 またかといわれそうだが、韓国の呉尚垠に、日本人選手は勝ち目がないと思っていた。ところが、水谷隼が打ち破った。初めて知ったときは、たとえ水谷隼であっても驚いた。

 確か、朱世赫が世界選手権シングルスで準優勝した翌年、日韓定期戦が日本で行われた。僕はその試合を間近で観戦した。
 韓国選手は、朱世赫、全盛期の金擇洙、呉尚垠。
 日本選手は、はっきり覚えていない。(_ _ )/ハンセイ

 金擇洙の卓球は日本型の卓球に、ドライブとバックハンドを強化したスタイルで、脅威のフットワークの選手。プレイのスケールが大きく、大ファンだった。
 ところが、呉尚垠の卓球はすぐには理解できなかった。僕の常識ではあり得ない。平行足と上半身打法では強いドライブボールを打てるはずがなかった。しかし、そんな考えをうすら笑うように、目の前で呉尚垠はがんがん凄いドライブボールを打ち続けた。そして、呉尚垠はとても違和感漂う強さがあった。

 日本選手が勝てないと思った理由は、二つあった。
一つ目は、平行足とコンパクトな上半身打法。当時の日本選手の全身打法の効率の差はあまりにも大きかった。具体的にいうと、日本人選手は無駄なオーバーアクションに感じた。韓国の金擇洙は、オーバーアクションでいうと日本選手どころではなかったが、それはとても魅力的な金擇洙スタイルに感じられた。当時、力の差が歴然とあったことは否めない。また、この打法は発想の違いによるものと思った。つまり、その習得は、発想からはじまり、実践し感覚へと落とし込む。という手順で、新しい技術の習得が進む。だから時間がかかる。極端な話し、世代が変わらないと難しいと思った。
 二つ目は、日本選手は粘れなかった。たとえば、日本選手が国内で決定球としてのドライブを掛けても、呉尚垠はブロックしたりドライブの引き合いで応じた。ところがその反対になると、日本選手はほとんど対応できなかった。この二つの理由により、短時間で日本選手が、効率と対応力を手に入れるとは考えられなかった。つまり、呉尚垠の打倒は難しいと思った。しかも、呉尚垠が引退するまでに間に合わないと思っていた。


 ところが、水谷隼は驚異的な粘りと積極的な攻撃で打倒した。水谷隼対呉尚垠の試合を観戦したのは2度目だったが、呉尚垠は前回よりも強くなっていたように感じた。つまり、それ以上に水谷隼は強くなっていた。また、あの粘りには、無表情な韓国選手の表情を曇らせた。

 日韓定期戦の印象はいまだに蘇ってくる。最初は驚いたが、水谷隼はその時のイメージを完全に超えてしまった。大袈裟でないと思うが、あのファンタスチックな卓球を日本選手ができるようになるとは。また、世界ランキング(ITTF6/1発表)では7位で、直近の2012ジャパンオープンで見事優勝を達成し、ロンドン五輪を間近に控えた時期に、その強さを世界にアピールできた。そして、4年に1度という五輪へ向かって上り調子で進んでいるように思える。こんないいことはない。

 ただし、ほんとうに強い水谷隼にも若干の心配がある。
 実は電池切れがとても心配なのだ。あのファンタスチックな卓球と驚異的な粘りは、エネルギーの相当量を奪い取る。注意しなければならない。古い話だが、世界選手権シングルス決勝で、小野誠治に負けた郭躍華の例もある。また、もっと古い話では、初めて全日本を観戦した時、高島規郎が故長谷川信彦のエネルギーを消費させるためのトラップを仕掛けた。郭躍華の場合は、強いプライドが監督・コーチの指示を無視しオールフォアで動き続けた。結果的に決勝戦で、足の痙攣を起こす原因の一つになった。いまだに尊敬する故長谷川信彦の場合は、意識的に高いロビングボールを上げスマッシュを誘いエネルギーを消費させた。ある大阪の人に聞いた話しだが、コーチは、何本スマッシュを打たせるかの数も明確に指示し、しかも後で数えていた。当時、故長谷川信彦はポパイのような腕を持っていたが、コーチは「長谷川も人の子だ」といったそうだ。つまり、体力の配分を間違えると、電池は切れる。
 決勝戦ともなれば、そんなことはいってられないとはいえ、エネルギー確保を事前に考えていれば問題はない。その時に諦めたり心配するも必要はない。

 ロンドンオリンピックが間近に迫っている。
 現在の水谷隼はほんとに強いと思う。
 プラス、みんなでもっと水谷隼を応援して、もっと強くしよう(^_^)

 次は、福原愛ちゃんを応援します。
posted by トモ兄 at 06:58| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 卓球ヘボコーチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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