2018年03月20日

フン詰まってしまって独り言

 桜を見ると、いろんなことを思い出すことは分かる。しかし、雪が降る屋外で電話を掛けている青年の写真を見て、古い記憶を思い出したことに理解ができなかった。どうしてなのか困ってしまい、フン詰まってしまった。つまり、何とかして強引に出してしまうか、意図的にスルー(忘れる)するのか。
 結局は、二つのイメージを関連づけようと思った。これって、たぶん独り言で感想文ではない。

 また、この写真展には困った問題があった。
 epSITEで、2018年3月16日(金)から4月12日(木)までの、モンゴル国の今を写真の力で伝える清水哲朗写真展『New Type』
 OLYMPUSのサイトの、インタビュー:2015年10月5日/公開日:2015年12月18日で、「モンゴルの現在を写真の力だけで伝える」がある。
 この二つのタイトルは似ていて、「だけ」のあるなしが気になる。強調なのか限定なのか。また、同様なことがモノクロ表現でもいえる。清水哲朗氏は色情報をなくすことで、伝えたい本質を見てもらいたいからです。とインタビューで答えている。写真の力だけで伝えるということは、キャプションがないことや色情報をなくすことで、閲覧者にバイアスを掛けないこと。いまのモンゴルの写真を観て、どうぞご自由に想像して下さいといっている。これって意外と迷惑な話なのだ。

 表現者は、閲覧者の様々な階層にある記憶を刺激しながら、目的地へ誘ってくれる。表現者と閲覧者がつながったとき、表現活動が完成する。
 ところが、モンゴルの知識や記憶はほとんどないのだ。手がかりになるのは、何とか理解できる道具なのか。道具はある種のシンボリック的な意味合いと、人の持つ機能の延長線上にあると捉えることもできるので、これって『New Type』?と考える。

電話.jpg


 epSITEで、お気に入りの写真は「屋外で電話を掛ける青年」だろうか。左側の青年はアンテナと電話機本体を持っていて、この中にSIMカードを差し込むみ電話をする。つまり仕組みは携帯電話そのものだそうだ。清水哲朗氏が初めてモンゴルへ行ったとき、奥地の方ではこのシステムはなかったそうだ。それから20年後、様変わりしたらしい。
 寒さは変わりなそうだが、確実に進化しているそうだ。
 実は、会場に清水哲朗氏がいらっしゃったので、直接尋ねて教えてもらった。後で気がついたのだが、なぜ「モンゴル」を撮影しつづけるのか?時は既におそし、山手線に乗車して『広河隆一 写真展』へ向かっていた。

 ぼくは電話を掛ける青年の写真を観て、昔の昔の記憶で、宮沢賢治の水彩画「月夜のでんしんばしら」を、なぜか思い出してしまった。自由に想像していいとしても全く意味不明。だから、困ってしまった。フン詰まってしまった。



 特に詳しいわけでないが、手持ちの本で宮沢賢治の本は2冊あり、いつごろかは覚えていないが古本屋で購入した。その中の1冊で、宮沢賢治 日本詩人全集20新潮社がある。その中で「よだかの星」のページに、宮沢賢治の水彩画(カラー)「月夜のでんしんばしら」の挿絵が挟み込まれている。なぜここに挟みこまれているのか。「月夜のでんしんばしら」の童話はこの本にない。

 宮沢賢治 月夜のでんしんばしら - 青空文庫で読める。

 ある夜、恭一少年が鉄道路線の横を歩いていると、信じられない光景に出くわす。鉄道路線の横にある電信柱が一斉に兵隊さんになり行進を始めた。擬人化された電信柱はもちろんファンタジーの世界だと思うが、ホラーのような不安も感じる。また、行進する兵隊に号令をかける電気総長なる人物が語る、通信の黎明期らしいエピソードは、よくある話で、近代化に伴う不安とも希望とも捉えられることができそうだ。
月夜のでんしんばしら(動画) 

月夜の.jpg 02.jpg

 さて、なぜか古い記憶を思い出してしまったのだろう。
 どういう関連性があるのか。

 まず、強引に似ている部分を探すと、でんしんばしの腕の部分が「屋外で電話を掛ける青年」のアンテナに見えないことはない。通信の黎明期としてのエピソードは、近代化の象徴として重なる。そしてこれからの方向性も見えてくるのか。

 だから、「月夜のでんしんばしら」を思い出したのは、モンゴル国の今を写真の力で伝える清水哲朗写真展『New Type』に不安と希望を同時に感じたからだと思う。
 モンゴルという国は、さらなるスピードで近代化されていく中、清水哲朗氏の眼はモンゴルにフォーカスする。次のドキュメントには、希望なのか不安なのかが、モノクロームの表現で、コントラストがより鮮明に映るはずだと僕は思った。

 次回の写真展にも行きたい。


下記のサイトにもアクセスしました。面白いです。
なぜ「モンゴル」を撮影しつづけるのか?
そのきっかけは?
モンゴリアン チョップU
番外編(1)ユキヒョウとの出会い
番外編(2)ユキヒョウがいっぱい
番外編(3)ユキヒョウの魅力

清水 哲朗
Official Web Site

モンゴリアン チョップ
デジタリアン チョップ

清水 哲朗
写真で伝えたいこと


posted by トモ兄 at 12:09| 東京 🌁| Comment(0) | 文化・芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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