2020年09月11日
読み始めの読書感想文
『13歳からのアート思考』末永幸歩著
という本を読み始めた。
僕の場合、本や映画はだんだん面白くなることが多い。なので、読み始めの頃を何とか乗り切らないと途中で終わってしまう。つまり、残念だが興味が尽きてしまう。
その点、お気に入りの音楽の場合は、間違いなくイントロがいい。つまり、第一印象の役割は大きい。
『13歳からのアート思考』は、イントロで参ってしまった。つまり、お見事な導入部に参ってしました。おそらくこの本にひとり熱狂してしまう。ほんと面白い。
2ページに、
みなさんは、美術館に行くことがありますか?
美術館に来たつもりになって、次の絵を「鑑賞」してみて
みてください
その絵は、クロード・モネ 睡蓮
3ページに、睡蓮の絵が展示されている。
僕の感想...
印象派の中心人物として知られているモネが、睡蓮の池を季節や時間帯などの光の印象(変化)で描いた連作。リアルなタッチではないが、ちょっと荒いソフトファーカスが掛かったようなイメージで、誰にも似ていない。また、色彩感覚がとにかく素晴らしく心地よくなる。僕は美術館で何点か鑑賞している。モネが一連の睡蓮を描いた頃、視力低下の問題があったらしく、こんな風に見えたのかもしれないといわれている。しかし、色彩感覚はとにかく素晴らしい。モネの一連の作品は、絵具を用いてできるだけ光の印象に近づけた。西洋美術史の書籍を見ながら確認した。
ページを開いていくと、こんな小見出しがある
大人が《睡蓮》のなかに発見できないもの
「かえるがいる」
岡山県にある大原美術館で、4歳の男の子がその《睡蓮》を指差して、こんな言葉を発した。
その場にいた学芸員は、この絵のなかに「かえる」がいないことは当然知っている。僕も知っている。
だから、学芸員も僕も、その男の子に
「えつ、どこにいるの」と聞き返した。
すると、その男の子はこう答えたそうです。
「いま水にもぐっている」
大人は既存の情報などで「正解」をみつけだそうとする。
ところが、男の子は
「自分だけのものの見方」で作品をとらえて、
「彼なりの答え」を手に入れた。
大人になると、どうしてだろう?自分なりの「自分のものの見方」をできなくなった。
だから、大人にはけっして「かえるはみえない」
既に読み進めているが、この本のイントロにやられてしまった。次は読了してから、できるだけテーマを絞って、読書感想文を書いてみたいと考えている。
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