2008年03月28日

■「渾沌、七竅に死す」とキティちゃん

キティちゃんをじっくり見ると
何か不思議なことに気がつきません。
ハローキティのサイトにリンクしてみてください。
問題です。あなたの顔とキティちゃんの違いは?

カッチ、カッチ、カッチ、カッチ、ピンポンorブー。


キティちゃんの顔に、実は口がないのです。
僕は、加藤徹著『漢文力』を読むまで気がつきませんでした。
それだけではありません。その魅力を漢文で解き明かします。

漢文とキティちゃん。ちょっとビックリです。

著者は、口がないことを絶大な人気の秘密であるといいます。
キティちゃんの顔には、耳と目と鼻があります。口はなぜないのでしょう。ここに魅力の「魅」が隠れているそうです。

子供たちは、キティちゃんに話しかけます。しかし、キティちゃんには口がないので、自由に表情を想像して、お話を楽しめる。ここに、未完成の「魅」の力があるそうです。また、魅力だけでなく、恐怖も「魅」の状態がいちばん怖いそうです。

魅力であれ恐怖であれ、曖昧でドロドロした状態のときが、
いちばん力がある。
(余計なコメントですが、卓球のときとは随分違うな)
これを漢文では、
「渾沌(こんとん)、七竅(しちきょう)に死す」と
いいます。

加藤徹さんは、いろいろな面白いテーマを漢文で解き明かします。正解は漢文にあり。だそうです。
もちろんですが、漢文の魅力も説きます。


『荘子』の寓話で、「混沌、七竅に死す」

 南海の帝(てい)をしゅくと為(な)し、北海の帝を忽
 (こつ)と為し、中央の帝を渾沌(こんとん)と為す。
 しゅくと忽と、時に相与(あひとも)に渾沌の地に遇(あ)
 ふ。混沌、之(これ)を待(たい)すること甚(はなは)だ
 善(よ)し。しゅくと忽と、渾沌の徳に報いんことを謀(は
 か)りて曰(いわ)く「人皆七竅(しちきょう)有りて、以
 (もっ)て視聴食息す。此(こ)れ独(ひと)り有る無し。
 試嘗(こころみ)に之(これ)を鑿(うが)たん」と。日に
 一竅(いっきょう)を鑿(うが)つに、七日にして渾沌(こ
 んとん)死せり。

 南海の神の名前をしゅくといい、北の海の神の名前を忽
(こつ)といい、真ん中の神の名前を渾沌(こんとん)と 
 いった。あるとき、しゅくと忽は、渾沌のところで会った。
 渾沌のもてなしは、とてもいき届いていた。しゅくと忽は、
 渾沌にお礼をしようと思い、相談した。
 「人間の顔には、目耳鼻口の七つの穴があり、それで視聴飲
 食をしている。でも、渾沌くんだけにはない。顔に穴をあけ
 てみよう」
 一日にひとつずつ穴をあけていったところ、七日目に渾沌は
 死んだ。

渾沌は、現代日本語では「混沌」と書くことが普通です。
『荘子』の寓話で、渾沌は、この世のあらゆるモノやコトの中心部に混沌が隠されている、という寓話です。

たとえば、渾沌は魅力の一つです。男性にとって、魅力的な女性には謎があります。また恋は盲目といいます。男女にかかわらず全てを知ってしまったら、その魅力は半減するかもしれません。たくましく想像力を働かせてたほうが、よかったりして?
渾沌は恐怖も倍増します。恐怖の根底には魑魅魍魎の魑魅(人を迷わす)という恐怖の魅の力があります。

渾沌を解決したければ、ひとつずつ穴をあけていけばよいわけです。そうするとハッキリと見えてくるモノやコトがあります。結果的に「混沌殺し」であり、ひとの想像力も失われたりします。
つまり、魅力は半減します。時と場合によっては、そのままにしてたほうが…

「混沌、七竅に死す」

だから、キティちゃんの顔に七つ目の穴である「口」をあけると、キティちゃんの魅力は死ぬ。同様に、渾沌も七つ目の穴で死んでしまったのです。
この漢文は、「第5章 魅力と恐怖の秘密」にあります。

加藤徹著『漢文力』のテーマは、
明日を生き抜く設計図を描くために、古人の思索を追体験することによって、自分自身の思考力を鍛えることだそうです。
僕の稚拙な文章力では、分かりづらかったかもしれません。
興味が湧いたかたは読んでみてください。お薦めします。
それにしても面白すぎます(^_^)

温故知新 BOOK
故きを温ねて、新しきを知る。そんな本です。



『漢文力』で、思考力を鍛えよう!

  



ラベル:渾沌
posted by トモ兄 at 15:39| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ハート(トランプ)アフィリエイト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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