2008年04月17日

■『51%理論』_雑感

『51%理論』は、7〜8年前に飲んでいる席でちょっと話題にでた。詳しそうな人に尋ねてみたが、僕は理解できなかった。そんなきっかけで、随分のんびりしているのですが2年前の正月に卓球本5冊購入。再読した。その中で、『51%理論』を紹介している本は、
荻村伊智朗 藤井基男=共著『卓球物語』大修館書店
荻村伊智朗著 今野昇編『笑いを忘れた日』卓球王国
二冊ありました。

この二つの本は、
荻村伊智朗氏のサクセスストーリーと読んでもいいし
日本卓球史と読んでもいい。
また、世界卓球の戦術等の分析本と読んでもいい。

僕は、内容がごく一部であったが『51%理論』の構想本として読んだ。そこで、学んだことのあった構想学のメモを見ながら再度考えてみました。


『51%理論』を時間軸で考えてみます。
◎構想は未来的思考であり過去的思考でない(未来志向)。
 つまり、新たな意味づけが必要(新しい価値観)になる
 ※だから、時代(卓球)の要求を察知し見方に付け、
  速攻の考え方を構築。卓球のテンポの
  構造的転換(パラダイムシフト)を行った。

『51%理論』を構想の計画面で考えてみます。
◎構想はゴールでなく、出発点で実効可能な考え方。
 また、好ましい未来図です。
 ※実現指向性で捉えると
  夢(ドリーム)…低い
  構想(ビジョン)夢を実行可能にすること…現実指向性
  企画(デザイン)いろいろなアイディアの集合体…高い
  計画(プラン)スケジュール/メンバーなど…より高い
  実行(アクション)…実現

☆繰り返しになりますが、計画面でまとめると、『51%理論」は夢を実行可能にする構想(ビジョン)と位置づけられます。戦術においては、速攻という新しい価値観を構築したことに意味があり、卓球のテンポの構造的転換(パラダイムシフト)を行ったこと。また、これからの卓球に広く影響を及ぼしたことに意義があります。

荻村伊智朗という人は、いったいどんな能力をもつ人だったのか。
構想の発想から実行を会社組織にたとえると、
夢・構想は社長が、企画は上層部が、計画は官僚が、実行は実働部隊が。荻村伊智朗氏は、協力者がいたとしても基本的には独りで行った。しかも、その理論の実践者として世界一を達成した。

また、必ず起きる問題として、ややっこしいのですが予測検証があります。その理論の未来図は、必ず達成できるか。
答えは、分かりません。構想は考える行為であって、予測(未来)を検証する行為ではない。まだ起こってないことなので、たぶん神様でしか分かりません。適当な予想はできても、シビヤな未来検証は不可能なのです。つまり、構想はゴールでなく、出発点なのです。

といってもこのことは、もちろん新しい価値観や整合性を理解できたとしても、そう簡単に問屋は卸しません。事実、コーチ陣には歓迎されなかった。しかし、運命的な“歴史を変える一本の練習”が実行にうつさせたのです。おそらく卓球生命を賭けたぎりぎりの決断と行為です。
こういうことをできる人を、どう表現するのでしょうか。
孤高の人、異端児、無頼の人。男の中の男。僕には、素晴らしい人としかいいようがありません。

『51%理論』を
目的:得点を獲得するために
手法:少ない命中率で、得点率を高めることによって
活動:速攻を行うこと、と捉えると

命中率がくせ者です。返球に、つなぎと決定球のための準備球があるとすると、イメージ的には準備球だと思います。とても分かりづらいのは、命中率と得点率を100%とし、命中率が51%以上があれば、… 命中率(準備球)と得点率(決定球)は思考実験として100%はありえ、絶対に勝つ論理です。しかし現実にはあり得ません。この論理に51%の命中率と100%の命中率が共存していることに、一つの矛盾があります。

誰もが経験すると思うのですが、理屈には必ず別の理屈で反撃を受けます。そうなってくると、構想者はこの勝つための仮説の整合性を説得しても難しく、その理論をレトリックによって価値観を共感・共有させようと努力します。
51%の1%は、卓球の試合において究極のシーンであるジュースで、勝てるような戦術だと連想します。その1%が勝利に導き、心地よく響くのです。つまり、ワクワクドキドキさせるような、キャッチフレーズなのです。

荻村伊智朗氏が時代の風を感じ夢見たことは、世界チャンピオンだったと思います。そして、『51%理論』を構想、速攻を実践し、とうとう夢を実現したのです。

なぜ、卓球を始めて6年目で優勝できたのか?
それは、スピードによるパラダイムシフトを誰よりもいち早く行ったからだと思います。もちろん構想だけでは目的達成できませんが、構想(ビジョン)とは、夢を実行可能にすることです。この構想は、荻村さんの、荻村さんによって、荻村さんのために考えられたものですが、世界タイトル獲得数のみならず、その後にとった卓球の啓蒙活動などを考えれば、荻村伊智朗氏が“ミスター卓球”と呼ばれたことを素直に頷けます。素晴らしいの一言に尽きます。


人の迷惑かえりみず、長々と書いてしまいました。
『51%理論』のテーマはこれで終わります m(__)m

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posted by トモ兄 at 15:39| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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