2021年05月22日

二つの鑑賞法で「自分だけの答え」が見つかる

『13歳からのアート思考』で、読んでいるところは

CLASS 3
アート作品の「見方」とは?
---想像力をかき立てるもの

もう一つの視点 「作品のやりとり」を促すもの

まず、先にアート作品の見方が紹介されている。それは「背景とのやりとり」「作品とのやりとり」。この二つの鑑賞法はなるほどと思った。

「背景」とは、「作者の考え方」「歴史的背景」「評論家による分析」「美術史における意義」など。つまり、作品が成り立っている、背景的な要素のこと。

「作品」とは、作品と向かい合って自分なりの答えで、自分自身が作品とやりとりをするときには、作者の考えは全く考慮されない。
この二つの鑑賞法があります。

まずは「作品とのやりとり」を一つの例で紹介しています。
最後に、歌の鑑賞法の「背景とのやりとり」で、驚くようなことを体験できるかもと思います。

(指定名称)紙本墨画松林図 長谷川等伯筆 (はせがわとうはく)
6曲1双
紙本墨画 各156.8×356.0 安土桃山時代・16世紀 東京国立博物館

『松林図屏風』と『西洋のルネサンス絵画』を比較すると一目瞭然です。緻密に描かれた美しい風景画は人を感動させますが、鑑賞者が想像を膨らませる余地はあまりありません。

ところが、『松林図屏風』は大部分がモノクロで描かれた松の木だけ。大部分は空白で空気がだだよっています。つまり、作品を鑑賞する手がかりはそれ以外にありません。だから、鑑賞者は「作品とのやりとり」という自由な想像が可能になり、鑑賞者は作者と作品を作り上げていくことができます。

「作品とのやりとり」とは、そんな鑑賞法です。

僕もこの作品を初めて見たときの感想を載せます。

最後に、本からは離れますが、「背景とのやりとり」についてで締めたいと思います。

さて、歌を聴き「背景とのやりとり」について考えたことはありますか。ほとんど「作品とのやりとり」だと思います。全くそれでかまわないと思います。では、再度


を聴いてみたください。

「背景とのやりとり」を少しお話します。ファンの人はご存じの人もいると思いますが、LONG VACATIONのアルバムで「君は天然色」の詞を松本隆さんに依頼し、夏に販売を開始する予定でした。
ところが、その直後に松本隆さんの妹さんが突然亡くなります。松本隆さんは詩を書ける状態でないので、大滝詠一さんに他の人にしてと頼んだ。大滝詠一さんは待つから、いいよっていったそうだ。

そんな「背景とのやりとり」があり、「君は天然色」はできあがった。どうでしょう。ちょっと感じ方に変化が起きてきました?
ぐっときますね。一般的には恋人を歌った曲ですが、愛しい妹を歌った曲でもあります。

二つの鑑賞法を組み合わせると、作者と作品を一緒につくり上げたり、「自分だけの答え」が見つかるかもしれません。

末永幸歩著13歳からのアート思考はまだ途中ですが、
ほんといい本だと思います。

posted by トモ兄 at 16:53| 東京 ☁| Comment(0) | 文化・芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。